８．２７（水）

　大学時代の先輩の御葬儀に参列する。
　あまりに突然のことで、見送った今も信じられない思いでいっぱいだ。まさかという気持ちが強い。
　自分が所属していたミステリークラブの創設者で、初代の会長。自分の入学と入れ替わるような形で卒業されたので、大学生活を御一緒したわけではないのだが、何しろフットワークの軽い方で、しょっちゅうサークルＢＯＸには顔を出されていたし、コンパ、合宿にも参加されていた。後輩たちへの接し方もフランクで、その存在が良い意味で上下関係をほとんど意識しないうちのクラブの雰囲気と姿勢を、文字どおり引っ張っていたと思う。
　そんな方だっただけに、葬儀には数十年ぶりにお会いする先輩方も大勢いらっしゃっていた。不謹慎かもしれないが、ちょっとしたＯＢ会気分にもなった。いや、どうせならそのつもりで、祭壇の前で皆でどんちゃん騒ぎやらかしても、望むところと笑顔で見守ってくれるだろう、そういう方だった。

　それにしても、半年の間にお二人も先輩を見送ることになろうとは。立てつづけていかないくてもいいのに。絶対早過ぎますよ。
　ああ、何だか無性に淋しいなぁ。

　本日のＢＧＭ「ＳＵＭＭＥＲＴＩＭＥ」ＪＡＮＩＳ ＪＯＰＬＩＮ（１９６８）



　８．２０（水）

　地元組合の交換会の日。
　いつもどおりの時間に家を出たのだが、電車がなかなか来ず、会場への到着が遅れ、少々人を待たせてしまった。
　どうやら、３日からの広電の新路線開通に伴ってダイヤに変更があったみたいだ。９時に間に合わせるには、また少し早めに起きないといけなさそう。

　今月も出品多数で盛況。代打で振り役を務めるなどする。
　「アカデミイ書店」の社長が、引退の挨拶にお見えになった。地元企業に店舗を移譲されて引かれるとのこと。前々から少し話は耳にしていたのだが、いざ現実となると感慨深いものがある。創業７８年の「アカデミイ書店」が、広島の古書店業界に占める役割は、とても大きい。何かが大きく変わるわけではないが、何も変わらないわけではないだろうし、業界の未来を考えれば、今後なにがしかの変化は起こっていくに違いない。競業する間柄でありながら、互いに協力し合っていく間柄でもある古書店の特色を、これからも生かして先に進んでいこう。長い間、ありがとうございました。

　表情が明るくなってきたと云われた。先月までとは違う全然そうだ。自分ではまだまだと感じているのだが、そう見えるのなら、結構なことと受け止めなくては。

　本日のＢＧＭ「ＳＵＭＭＥＲＴＩＭＥ ＢＬＵＥＳ」ＢＬＵＥ ＣＨＥＥＲ（１９６８）



　８．１６（土）

　まだ連休中の方もいるのだろうが、お盆明けの土曜日。
　盆が明けると、夏の終わりも近いという印象があったのは、いつ頃までだったろうか。少なくとも今年は、いや今年も終わりなき夏という日々を過ごさねばならないようだ。

　お盆も含めて、今週は戦後８０年の特集番組ばかり観ていた。主にＮＨＫだが、意外にも一番興味深く観たのは、フジテレビの『ザ！戦後８０年の映像遺産ＳＰ』だった。あの岸信介が「あれは侵略戦争だった」とコメントしていたのには驚いた。
　でも、結局、見ごたえがあったのは、ＮＨＫ－ＢＳで放送された『日本のいちばん長い日』（監督・岡本喜八 東宝 １９６７）だったりする。
　１５日（金）は、戦没者追悼式の中継を見守りつつ、正午に黙祷。

　今夜の夕食は、冷やしそうめん、トマトとみょうがの塩昆布サラダ、茄子の揚げ浸し。何やらＸでは、そうめん論争みたいなものが繰り広げられていたようだが、よくは知らない。ネット上での言い争いだけで済むのなら、平和なことだと思う。そうめんは旨かった。いつでも旨いよ。

　本日のＢＧＭ「ＡＬＬ ＳＵＭＭＥＲ ＬＯＮＧ」ＴＨＥ ＢＥＡＣＨ ＢＯＹＳ（１９６４）



　８．６（水）

　８０年目の８月６日。
　ＴＶのチャンネルをＮＨＫの記念式典中継に合わせ、８時１５分に黙祷。
　今年は８０年という節目でもあるので、地元各局も力の入ったプログラムを組んでいる。我が家はＮＨＫに合わせたままにした。

　２２時からは『ＮＨＫスペシャル 広島グラウンドゼロ 爆心地５００ｍ 生存者たちの“原爆”』を観た。原爆直下から奇跡的に生還された７８名の方々の証言を集めたドキュメント。戦慄と恐怖と痛ましさが混然となって、重くのしかかってくるような内容だった。
　戦後８０年、昭和１００年。あらためてその途方もない時間の重さを感じる。自分のような人間でも、何とか生きているような平和な時代が、ずっと続きますように。

　本日のＢＧＭ「真夏の出来事」平山三紀（１９７１）